この記事でわかること
- 正式にはITパスポートは国家資格ではなく国家試験
- 国が個人の能力や知識を証明してくれる点では、国家資格も国家試験も同じ

ITパスポートは、国家資格なのか?国家試験なのか?
ITパスポートを受験する方は、一度は気になったことがあるのではないでしょうか。
実際、ITパスポートの通信講座を提供している会社のHPでも、表記が分かれています。
クレアールやフォーサイトは、ITパスポートを「国家資格」と紹介している一方で、スタディングやユーキャンは、「国家試験」と表記しているのです。
ITパスポートは、国家資格なのか?国家試験なのか?。
本記事では、その結論と理由をわかりやすくお伝えします。
結論:ITパスポート試験は国家試験
まず結論として、ITパスポートは国家資格ではなく国家試験です。
ITパスポート試験を主催する経済産業省や、試験を実施する情報処理推進機構にも聞いたところ、同じ答えをいただきました。
ITパスポート試験のWebサイトでも、下記のように明確に国家試験であると説明されています。国家資格であるという記述は、どこにも見当たりません。
iパスは、ITを利活用するすべての社会人・これから社会人となる学生が備えておくべき、ITに関する基礎的な知識が証明できる国家試験です。
引用元:ITパスポート試験ウェブサイト
国家試験と国家資格、何が違う?
なぜ、ITパスポート試験は、国家資格ではないのでしょうか。

その理由は、ITパスポート試験に合格しても、特定の職業につくことはできないからです。
本部科学省は、国家資格を以下のように定義しています。
国家資格とは
- 国家資格とは、国の法律に基づいて、各種分野における個人の能力、知識が判定され、特定の職業に従事すると証明される資格。
例えば、国が行う「医師国家試験」に合格すれば、医師になることができます。逆に言えば、医師になるためには、医師国家試験に合格しなくてはいけません。
また、「司法試験」に合格すれば、弁護士や裁判官、検察官になることができます。
このように、合格することで特定の職業につくことができる国家試験を、国家資格と呼びます。
この観点で言えば、ITパスポート試験はどうでしょうか。
ITパスポート試験に合格しても、特定の職業につけることはありません。その逆も、ありません。
ですから、ITパスポート試験は、国家資格とは呼ばれないのです。
国家試験でも価値がある

ITパスポートは国家資格ではないから取得することに意味がないのかというと、そんなことはありません。
国家試験であっても、国家資格と同様に、「国が個人の能力や知識を証明してくれるもの」という点では同じです。
以下の記事でも、お伝えしましたが、ITパスポートは多くの企業がその価値を認めている試験であり、ITを学び直す社会人がまず受験するのにはもってこいの試験です。
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少しでもITを学ぶことに興味のある人は、是非受験をしてみてはいかがでしょうか。
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