資格/スキル

文系社会人が基本情報技術者に合格して感じたメリット4選

この記事でわかること

  • 基本情報技術者試験の概要
  • 文系社会人が合格するメリット4選

「ITパスポートに合格したから、次は基本情報技術者試験を受験してみようかな」

「でも、基本情報技術者はITエンジニア向けの試験。非IT職の文系社会人が取得してメリットがあるの?」

この記事では、そんな疑問にお答えします。

私の実体験から言うと、基本情報技術者試験は非IT職の文系社会人が合格することで得られるメリットがとても大きい試験です。

ITエンジニアやプログラマーにとっては「合格して当たり前」とみなされ積極的な評価にはつながらないようですが、非IT職の文系社会人が取得した場合は話が違います。

実際に私は基本情報技術者試験に合格したことで、次のようなメリットがありました。

  • ITの仕組みがわかるようになった
  • 報奨金が支給された
  • 社内での評価が上がった
  • IT系の業務を任されるようになった
  • 転職活動で合格実績が評価された
  • 転職先でもIT系の業務を任された
  • 社会人になっても学び直しができる自信がついた

基本情報技術者試験は「ITエンジニアの登竜門」とされていて、ITのプロの方々にとっては「基本の資格」のようです。

ですが、非IT職の文系社会人が合格すれば、「ITを自分の強み」にすることができます。

私自身もITパスポートで満足せずに、基本情報技術者試験まで合格して本当によかったと思っています。この記事では私の体験談をベースに、メリットを紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。

基本情報技術者試験とは…

“基本情報”=ITエンジニアの登竜門

まず、基本情報技術者試験について、簡単におさらいします。

名称基本情報技術者試験(公式HP
認定団体経済産業省
実施団体情報処理推進機構(IPA)
スキルレベルレベル2
実施時期通年
実施方式CBT方式(コンピュータ利用による試験)
試験内容科目A:90分、四肢択一式、出題数60問
科目B:100分、多肢選択式、出題数20問
受験の対象者像ITを活用したサービス、製品、システム及びソフトウェアを作る人材に必要な基本的知識・技能をもち、実践的な活用能力を身に付けた者
受験者数(合格率)2018年 11万1381人(25.6%)
2019年 12万1556人(25.7%)
2020年 5万2993人(48.1%)
2021年 8万5428人(40.7%)
2022年 10万1620人(37.4%)
出典:情報処理推進機構ウェブサイト

基本情報技術者試験は、「情報処理の促進に関する法律」に基づき、経済産業省が「ITに関する知識と技能が一定以上の水準」であることを認定する国家試験「情報処理技術者試験」の試験区分の一つです。

2001年から始まった試験で、IT業界で働くエンジニアが「ITエンジニアの登竜門」とも呼ばれています。

情報処理技術者試験には全部で13の試験があり、各試験が認定するスキルの水準に応じて4段階のスキルレベルが設定されています。基本情報技術者試験で認定するスキルレベルは「レベル2」となっています。

ITパスポートとの違いは?

同じく情報処理技術者試験の1区分に「ITパスポート試験」があります。

ITパスポート試験のスキルレベルはレベル1で、スキルレベルで言えば、基本情報技術者試験(レベル2)は一つ上の位置づけになります。

ただ、「基本情報技術者試験」は「ITパスポート試験」の違いを、「英検4級」と「英検3級」の違いのように、スキルレベルの違いだけ捉えるのは適切ではありません。この2つの試験では、スキルレベルの違い以上に、対象となる受験者に明確な違いがあるからです。

下の図は、情報処理技術者試験を構成する全13試験の位置づけを解説したものです。

図の中で注目していただきたいのが、各試験の名称の上にある「ITを利活用する者」と「情報処理技術者」という表記です。

情報処理技術者試験の区分一覧(引用元:情報処理推進機構ウェブサイト)

この図を見ると、情報処理技術者試験は、「ITを利活用する者」向けの試験と「情報処理技術者」向けの試験に分かれていることに気が付きます。

ITを利活用する者」と「情報処理技術者」とは少し難しい表現ですが、かみ砕けば次のような意味です。

  • ITを利活用する者=「ITを利活用する一般ユーザー
  • 情報処理技術者=「ITを作る側であるエンジニアやプログラマーなどの開発者

つまり、情報処理技術者試験と一口に言っても、その中には「一般ユーザー」向けの試験と「開発者」向けの試験の2種類があるのです。

では、ITパスポート試験と基本情報技術者試験が対象とする受験者は、それぞれどちらなのでしょうか。

情報処理技術者試験の区分一覧(引用元:情報処理推進機構ウェブサイト)

区分図を見ると、ITパスポート試験は「一般ユーザー」向け基本情報技術者試験は「開発者」向けの試験であることがわかります。

  • ITパスポート試験(スキルレベル1)=「ITを利活用する一般ユーザー」向けの試験
  • 基本情報処理技術者試験(スキルレベル2)=「ITを作る側であるエンジニアやプログラマーなどの開発者」向けの試験

これは非常に大きな違いです。

自動車関連の資格で例えるなら、運転する人向けの「普通自動車免許」と、車を設計する人向けの「機械設計技術者試験」と同じくらいの違いでしょうか。

ともかく、基本情報技術者試験とITパスポートの違いは、単にスキルレベルが一つ違うということだけではなく、試験で問われる内容が、「一般ユーザー」に必要な知識や技能から、「開発者」に必要な知識や技能になるということです。その分、

その分、ITパスポートよりも基本情報技術者の方が難易度がぐっと高くなります

文系社会人が“基本情報”に合格するメリット

ここからは非IT職の文系社会人が、基本情報技術者試験に合格するメリットについて、お伝えしていきます。

私が実際に基本情報技術者試験に合格して感じたメリットは次の通りです。

  • ITの仕組みがわかるようになった
  • 報奨金が支給された
  • IT系の業務を任されるようになった
  • 転職活動で合格実績が評価された
  • 社会人になっても学び直しができる自信がついた

メリット①ITの仕組みがわかるようになった

基本情報技術者試験の学習をして感じた一番のメリットは、ITパスポート試験を学習したときよりも、ITの仕組みについて理解が深まった点です。

基本情報技術者試験は「ITを作る側であるエンジニアやプログラマーなどの開発者」向けの試験なので、一般ユーザー向けの試験であるITパスポート試験にはない学習項目があります。

例えば、次のような項目です。

  • 通信に関する理論:情報を伝送するための基本的な技術や代表的な方式の種類などを学ぶ
  • 計測・制御に関する理論:信号処理やコンピュータ制御の基本的な仕組みなどを学ぶ
  • プログラミング:プログラミングの基礎などを学ぶ
  • 開発技術:システムやソフトウェアの要件定義や設計の全体像などを学ぶ

これらの項目はITを使う場合はほとんど必要ありませんが、ITを作る際は必須の基礎知識になってきます。こうした知識を学ぶことで、ITを作る側の視点がわかるようになりました。特にいまの義務教育でも必修科目となっている「プログラミング」の基礎を習得できるのは、大きなメリットです。

メリット② 報奨金が支給された

非常に現実的なメリットですが、合格して最初に感じたメリットは、会社から報奨金が支給されたことです。

私が在籍していた会社の場合、基本情報技術者試験に合格すると、3万円の報奨金をもらうことができました。報奨金目当てに基本情報技術者試験の学習を始めたわけではなかったですが、やはり合格したことで実益があったことは嬉しかったです。

当時、私が在籍していた会社では、ITパスポート試験の合格は報奨金の対象ではありませんでした。

その後、転職した会社でもITパスポートの合格では報奨金はでなかったので、報奨金はスキルレベル2の基本情報技術者からに設定している会社が多いのかもしれません。

メリット③ IT系の業務を任されるようになった

2つ目のメリットは基本情報技術者試験に合格したことがきっかけで、「IT系の業務を任されるようになった」ことです。

合格してから、しばらくたったころ、突然上司から「会社のWebメディアの運用業務に入ってもらえない?」と打診がありました。

私はこれまで会社のWebメディアに関わったことはありませんでした。しかし、基本情報技術者試験に合格したことで、上司の頭に「あいつはIT系に強い」という認識ができたようで、運用担当の人員を増やすにあたって、声がかかりました。

報奨金の申請を出すために上司のサインをもらいに行ったときは、特段の反応はなかったので、意外な打診でした。

それでも、実際の業務で、これまで学び直しをしてきたITの知識や技能を生かせるチャンスが巡ってきたことは嬉しかったです。

基本情報技術者試験に合格することは、「ITに強い人材」というイメージを会社側にアピールできる効果がありました。

メリット④ 転職活動で合格実績が評価された

3つ目のメリットは「転職活動で基本情報技術者試験の合格実績が評価された」ことです。

私は基本情報技術者試験に合格した後に、30代半ばで未経験の業界・職種に転職をしました。

私が応募したのは、いわゆる事務系の総合職でした。IT系の職種ではありませんでしたが、その際の就職活動で基本情報技術者試験に合格していたことが大きく評価されました。

とは言っても「基本情報技術者試験に合格したからITエンジニアとしてのスキルがある」と思われたわけではありません。

入社後に上司に聞いたところ、私の評価ポイントは2つあったそうです。

  • 社内の情シス部門との調整ができそう
  • 未経験の仕事でも対応できそう

なぜ、こうした評価をされたのか、理由を解説していきます。

社内の情シス部門との調整ができそう

私が転職活動した当時、転職先の会社でも、いわゆるDX(デジタルトランスフォーメーション)の流れに乗って、もろもろの業務のIT化を進めていました。

その中で、私が応募した職種がある部署でも、社内の情シス部門と連携して仕事をする機会が増えていました。

つまり、業務のIT化を進めるために「部署で必要な専門知識に加えて、ITに強み」がある人材が求められていました。

そうした理由があって、私のこれまでの業務経験(専門知識)にプラスして、基本情報技術者試験に合格していることなどITの学び直しをしていた経験が評価されました。

実際、入社後は社内のDXを推進するために、各部署に配置されたIT推進のメンバーを務めることになりました。

その後、実際に情シス部門のITエンジニアなどの職種の方々と話して気が付いたことですが、非IT職でIT業界の経験もないのに基本情報技術者試験に合格したことを話すと、かなり驚かれました。

基本情報技術者試験は「ITエンジニアの登竜門」と言われている試験です。

登竜門と言われるだけあって、ITエンジニアであれば、合格していて当たり前という風潮もあります。

そのため、ITエンジニアであれば、基本情報技術者試験に合格していても、積極的な評価は受けられないようです。

しかし、IT業界未経験で非IT職の文系社会人が合格した場合は事情が違います。

基本情報技術者試験に合格することで、ITエンジニアなどの職種の人たちから「この人はITについて、少しはわかっている」と一定の評価をもらえます。

これは例えるなら、外国人が初級レベルの日本語検定に合格するようなものです。

本来、日本語に不慣れなはずの外国人が、日本人向けの試験である日本語検定に合格していたら、すごいと思いますよね。

それと同じような評価をITエンジニアやプログラマーからもらうことができます。

基本情報技術者に合格することは、ITエンジニアにとっては初歩的なことかもしれません。

しかし、ITエンジニアではない非IT職の文系の社会人にとって基本情報技術者試験に合格することは強力な武器になります。

未経験の仕事でも対応できそう

「基本情報技術者試験の合格」が、転職活動で評価された2つ目のポイントが、「未経験の仕事にも柔軟に対応できそう」という点です。

なぜこうした評価をもらえたかというと、IT業界・IT職未経験ながら、「ITエンジニアの登竜門」である基本情報技術者試験に合格していたことが、私の「学び直す力」の証明になったからです。

文系社会人の私が、畑違いの基本情報技術者試験に合格していたことで、会社側から「この人は30代でも新しい知識をしっかり学び直すことができる人物」とみなされたようです。

基本情報技術者試験は、ITエンジニアは合格していて当たり前の試験といわれますが、情報系の学部の大学生が4年間かけて学んだ上で合格を目指す程度の難易度の試験でもあります。

こうした試験に合格したことで、私は30代半ばであっても、未経験の分野の知識を学び直す力があることを就職活動でアピールすることができました。

「ポテンシャル採用は20代だけ」と言われますが、学び直しの実績があれば、30代でもポテンシャルを企業側に示すことは可能だと思います。

まとめ

以上、非IT職の文系社会人が基本情報技術者試験に合格するメリットをお伝えしました。

  • ITの仕組みがわかるようになった
  • 報奨金が支給された
  • IT系の業務を任されるようになった
  • 転職活動で合格実績が評価された

基本情報技術者試験は、ITパスポートよりも難しい試験ですが、地道に勉強すれば文系でも非IT職の社会人でも合格することができます。

基本情報技術者試験を受験するなら、通信講座を利用するのがおすすめです。

以下の記事で、おすすめの通信講座を紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。