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「よちよちデジタル」をご訪問いただき、ありがとうございます。
「よちよちデジタルは」、IT業界やプログラミング未経験からIT人材を目指す社会人を対象にした情報メディアです。
IT人材を目指して日々、試行錯誤をしている30代の会社員が運営をしています。
この記事では運営に対する私の思いなどをつづらせていただきます。
“IT=情報活用技術”との出会い

「ITって、すごい…」
「自分もIT人材になりたい!」
私がそう思い立って、ITの世界に足を踏み入れたのは2017年の夏のことでした。
きっかけは、とある元ITエンジニアとの出会い。
当時、彼はこれまで勤めていたITの仕事を辞め、まったく畑違いの農業を始めていました。
ただ、農業は自然との闘い。
家族で経営する農場だけに、日々の生産管理や出荷作業の負担は大きかったといいます。
そこで、彼はITの力で農業を変えようと思い立ちました。
持ち前のプログラミング技術で、効率的に農作業を進められるITシステムをたった一人で開発。
一見、ITとは無縁に思える農業の現場で、ITを使って生産性を大きく向上させることに成功しました。
「ITってすごい」
そのさまを見て、私は心から感動しました。
「たった一人で、こんなことができるんだ」
この出会いをきっかけに私はIT(情報活用技術)を学びたいと強く思うようになりました。
大学院でITを学び直す
ただ、私がこれまでしてきたITと言えば、パソコンやスマホでメールやインターネットをするくらい。
WordやExcelも基本的な操作しか知りません。
私はいわゆる「ド文系」。理数系の知識も乏しいものでした。

「ITを学びたいけど、そもそもITって何なんだ…」
意欲はあっても、どこから走り始めればいいのか。
どうすれば、たった一人でITシステムを作り上げた彼のようになれるのか、検討がつきませんでした。
そこで、私が思い立ったのが大学院で情報学を学ぶことでした。
ちょうど最寄りの大学に社会人の学び直しプログラムが設置されていたのを見つけ、すがる思いで門をたたきました。
30代にしてITの世界に足を踏み入れたのです。
教授が薦めてくれた情報処理技術者試験
しかし、入学してからが困難の連続でした。
「ただただ、無知だった」
いま振り返ればそう思わざるを得ませんが、入学した私が大学院で選んだのは人工知能開発などを行う「もろ理系」の研究室でした。
文系を対象にした研究室もありましたが、「面白そうな研究をしている」という理由で選んだ研究室でした。
ただ、この研究室ではすべての学生が高度のIT知識やプログラミング技術を習得しています。
「ド文系」でIT企業に勤めたこともない私は、彼らのやっていること、話していることをまったく理解することができませんでした。
私が行ったのは鍵盤も触ったことがない初心者が、ピアノを弾きたいと思って、最初からプロを育てる音楽大学に通い始めるようなものでした。

「全然、学びについていけない…」
「つらい…」
そんな私を見かねたのか、研究室の教授が薦めてくれたのが情報処理技術者試験でした。
「研究室のメンバーも最初はみんな初心者だった」
教授におっしゃっていただいた言葉を糧に、私は初歩的なところから一歩ずつ、IT人材への道を進もうと決めました。
そうして、まず「ITパスポート試験」に合格。
さらに「基本情報技術者試験」に合格。
そして3年をかけて情報学の修士号を取得することができました。
目指すのは…ITエンジニアと協働できる人材
これまでの学びの中で、私は初歩的なプログラミングも習得。
ITに出会った当初から抱いていた「ITとはなんなのか」という問いにも、自分なりの答えを持てるようになりました。
おぼろげながらもITの輪郭をつかめるようになったと感じています。
ただ、それでも私をITの世界へいざなってくれた元ITエンジニアの彼と同じようにシステムを作り上げることなど到底できません。
数年の学びを経てもなお、彼の背中は遠いままです。
少し話がそれますが、アメリカにスティーブ・ウォズニアックというITエンジニアがいます。
かのスティーブ・ジョブズとアップルを設立したもうひとりの天才です。
彼はその技術力の高さから敬意を込めて「ウォズの魔法使い」と呼ばれていたといいます。
「魔法使い」
まさに私は農業の現場で一人で新しいシステムを作り上げた彼や、大学院でともに学んだ研究室のメンバーたちを見て、同じことを思いました。
「まるで魔法みたい」
高度のプログラミングスキルを身に付けた彼らは本当にまるで魔法のようにさらっと、様々なことを実現することができます。
大学院の研究の中で私もコンピュータープログラムが必要になり、プログラミングを覚えました。
悪戦苦闘しながらコードを打ち込んで、いざ動かそうとするとエラーが出る。
何度も何度も同じところでつまづき、彼らに助けを求めると、ものの数秒で解決。
おまけに「ここをこうした方がいい」と、あっという間に改善点まで指摘します。
まさに「魔法使い」と思わざるを得ませんでした。
こうした経験から私はある考えにたどり着きました。
私が目指すのは「魔法使いのようなITエンジニアになること」ではなく、彼らとともに働けるような人材になること。
熱意が足りないだけかもしれませんが私は今後、彼らのようなITエンジニアになれるとは思えません。
30代の私がいまから一念発起してプロのピアニストやプロ野球選手を目指す。
それくらい実現が難しいことだと感じています。
でも、ITを知れば知るほど「あんなサービスがあったらいいな」、「こんなシステムがあったらいいな」と夢は膨らみます。
そう考えたときに、私が選ぶことができる道は魔法のような力を持ったITエンジニアたちと協働することで、自分の願いをかなえることです。
ITを使って実現したいことやシステムに求める機能。
それらをきちんとITエンジニアと共有することができれば、私に能力がなくてもITを生かすことができます。
このサイトでは、ITエンジニアと働く際に必要になる基礎的なIT知識や考え方を発信していきます。
働きながら書いているため、のんびり更新にはなりますが、ぜひ同じような目標を持つ方に読んでいただければ幸いです。