きょうはITパスポートのマネジメント系で出題されるアローダイアグラムについて解説します。
アローダイアグラムとは、作業の順序と時間を視覚的に表した図のことです。
「そんなものをわざわざ作成しなくても、仕事の順序はわかっている」
そう考える方もいらっしゃるかと思います。
ただ、アローダイアグラムのメリットは、全体を捉えるのが難しい作業の状況を可視化することで、他人と作業工程を共有できることです。
メンバーそれぞれがアローダイアグラムを作成することで、タスクについてのそれぞれの認識のズレを修正することができます。
アローダイアグラムとは
アローダイアグラムとは,作業のスケジュールを管理するための図です。PERT図とも呼ばれています.
以下はアローダイアグラムは記事を書くタスクの手順を示しています。
一見するとわかりにくいですが、図の見方を理解すれば多くの情報を読み取ることができます。
アローダイアグラムの見方のポイントは3つです。
例えば、「記事執筆」の作業時間は120分で、全体の工程の中では4番目に行う作業になります。
さらに1番目の「テーマ選び」の作業が終了すると、「構成作り」と「情報収集」の作業が発生することがわかります。
アローダイアグラムをつくることで、作業の工程や日数という曖昧なものを情報化することができます。
これもIT=情報技術ですね.
「IT」や「情報」の意味については、以下の記事で解説しています。
アローダイアグラムをつくってみよう
では、実際にアローダイアグラムをつくってみまちょう。
必要なのはたった4つのステップです。
ステップ1 作業の洗い出し
まず、「作業」・「作業時間」・「先行作業」の3列がある表を用意しましょう。
その上で、「作業」の列に「記事を書く」タスクに必要な作業を書き出していきます。
ステップ2 作業時間の見積もり
作業の一覧ができたら、次に作業時間(日数)を足していきます。
ステップ3 先行作業を考える
さらに、それぞれの作業に先行作業を追加します。
先行作業とは、先に終了していないと次の作業を進めることができない作業のことを指します。
例えば、「記事執筆」の先行作業は「テーマ選び」・「構成作り」・「情報収集」になります。
ステップ4 各作業を矢印でつなげる
ステップ1~3で洗い出した作業を矢印でつなげていきます。
矢印は英語でアロー。これがアローダイアグラムの名前の由来です。
矢印の上に作業の内容を、下に作業時間を記入します。
作業の矢印を並べるには、先行作業の情報を参考にします。
このタスクでは先行作業のないAが最初に取り掛かる作業になります。
ただ、作業の矢印を並べるときには先頭に結合点をつけるルールになっています。
〇の中に作業の順番を示す数字で記入します。
Aは最初の作業ですから、結合点は①となります。
こうすることで作業の順番を可視化することができます。
作業の矢印を並べていく際に、注意が必要なのは1つの作業終了後に複数の作業が発生する場合です。
もう一度ステップ3までに作成した作業表をみてみます。
Bの「構成作り」とCの「情報収集」は、いずれも先行作業がAになっています。
つまりAの作業が終了すると、BとCの作業が発生するということです。
ある作業が終わったら複数の作業が発生するというのは、仕事上よくあることです。
ただ、アローダイアグラムには一つの結合点からは1つの矢印しか伸ばせないというルールがあります。
ですので②の結合点から矢印を2つ伸ばすことができません。
そこで登場するのがダミー作業という考え方です。
一つの結合点から2つの矢印を伸ばす必要がある場合、片方は別の結合点を設けてそこから矢印を伸ばします。
その上で、本来起点になるはずの結合点と別にもうけた結合点と点線の矢印で結びます。
こうすることで、複数の作業が同時発生するタスクの工程も明確に表現することができます。
アローダイアグラムのメリット 他人と作業工程を共有できる
作業工程を可視化するためのアローダイアグラムですが、「わざわざ、そんなことをしなくても仕事の順序は分かっている」と感じる方もいるのではないでしょうか。
実はアローダイアグラムの大きなメリットは、タスクを可視化をすることで作業工程を他人と共有できる点にあります。
例えば、記事をつくるタスクで私は以下のアローダイアグラムをつくりました。
ただ、同じタスクを進めるメンバーで、アローダイアグラムを作成すると作業工程は人によって異なる可能性があります。
中には「テーマ選び」の後に「タイトル決定」を行ったり、私のアローダイアグラムにはない作業を入れたりする人もいるかもしれません。
その場合でも、それぞれのアローダイアグラムがあれば、作業工程を話し合って改善することが容易になります。
可視化された図を基に話し合うことで、メンバーの認識のズレを少なくすることができます。
言葉や文字だけでは、なかなか作業状況は的確に情報化することはできません。
そこで必要になるのがアローダイアグラム、というわけです。
この記事のまとめ
・アローダイアグラムは作業の順序と時間を視覚的に表した図。
・メンバー同士でタスクの流れを共有し改善点を見つけることができる。
用語解説
「アローダイアグラム」でわかる仕事の順序
きょうはITパスポートのマネジメント系で出題されるアローダイアグラムについて解説します。
アローダイアグラムとは、作業の順序と時間を視覚的に表した図のことです。
「そんなものをわざわざ作成しなくても、仕事の順序はわかっている」
そう考える方もいらっしゃるかと思います。
ただ、アローダイアグラムのメリットは、全体を捉えるのが難しい作業の状況を可視化することで、他人と作業工程を共有できることです。
メンバーそれぞれがアローダイアグラムを作成することで、タスクについてのそれぞれの認識のズレを修正することができます。
アローダイアグラムとは
アローダイアグラムとは,作業のスケジュールを管理するための図です。PERT図とも呼ばれています.
以下はアローダイアグラムは記事を書くタスクの手順を示しています。
一見するとわかりにくいですが、図の見方を理解すれば多くの情報を読み取ることができます。
アローダイアグラムの見方のポイントは3つです。
①矢印の上が作業の内容、下が作業時間を表す。
②〇は作業と作業の結合点で、中の数字は作業の順番を表す。
③1つの作業終了後に複数の作業が発生する場合は、2つ目以降を点線の矢印で表す。
例えば、「記事執筆」の作業時間は120分で、全体の工程の中では4番目に行う作業になります。
さらに1番目の「テーマ選び」の作業が終了すると、「構成作り」と「情報収集」の作業が発生することがわかります。
アローダイアグラムをつくることで、作業の工程や日数という曖昧なものを情報化することができます。
これもIT=情報技術ですね.
「IT」や「情報」の意味については、以下の記事で解説しています。
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アローダイアグラムをつくってみよう
では、実際にアローダイアグラムをつくってみまちょう。
必要なのはたった4つのステップです。
ステップ1 作業の洗い出し
まず、「作業」・「作業時間」・「先行作業」の3列がある表を用意しましょう。
その上で、「作業」の列に「記事を書く」タスクに必要な作業を書き出していきます。
ステップ2 作業時間の見積もり
作業の一覧ができたら、次に作業時間(日数)を足していきます。
ステップ3 先行作業を考える
さらに、それぞれの作業に先行作業を追加します。
先行作業とは、先に終了していないと次の作業を進めることができない作業のことを指します。
例えば、「記事執筆」の先行作業は「テーマ選び」・「構成作り」・「情報収集」になります。
ステップ4 各作業を矢印でつなげる
ステップ1~3で洗い出した作業を矢印でつなげていきます。
矢印は英語でアロー。これがアローダイアグラムの名前の由来です。
矢印の上に作業の内容を、下に作業時間を記入します。
作業の矢印を並べるには、先行作業の情報を参考にします。
このタスクでは先行作業のないAが最初に取り掛かる作業になります。
ただ、作業の矢印を並べるときには先頭に結合点をつけるルールになっています。
〇の中に作業の順番を示す数字で記入します。
Aは最初の作業ですから、結合点は①となります。
こうすることで作業の順番を可視化することができます。
作業の矢印を並べていく際に、注意が必要なのは1つの作業終了後に複数の作業が発生する場合です。
もう一度ステップ3までに作成した作業表をみてみます。
Bの「構成作り」とCの「情報収集」は、いずれも先行作業がAになっています。
つまりAの作業が終了すると、BとCの作業が発生するということです。
ある作業が終わったら複数の作業が発生するというのは、仕事上よくあることです。
ただ、アローダイアグラムには一つの結合点からは1つの矢印しか伸ばせないというルールがあります。
ですので②の結合点から矢印を2つ伸ばすことができません。
そこで登場するのがダミー作業という考え方です。
一つの結合点から2つの矢印を伸ばす必要がある場合、片方は別の結合点を設けてそこから矢印を伸ばします。
その上で、本来起点になるはずの結合点と別にもうけた結合点と点線の矢印で結びます。
こうすることで、複数の作業が同時発生するタスクの工程も明確に表現することができます。
アローダイアグラムのメリット 他人と作業工程を共有できる
作業工程を可視化するためのアローダイアグラムですが、「わざわざ、そんなことをしなくても仕事の順序は分かっている」と感じる方もいるのではないでしょうか。
実はアローダイアグラムの大きなメリットは、タスクを可視化をすることで作業工程を他人と共有できる点にあります。
例えば、記事をつくるタスクで私は以下のアローダイアグラムをつくりました。
ただ、同じタスクを進めるメンバーで、アローダイアグラムを作成すると作業工程は人によって異なる可能性があります。
中には「テーマ選び」の後に「タイトル決定」を行ったり、私のアローダイアグラムにはない作業を入れたりする人もいるかもしれません。
その場合でも、それぞれのアローダイアグラムがあれば、作業工程を話し合って改善することが容易になります。
可視化された図を基に話し合うことで、メンバーの認識のズレを少なくすることができます。
言葉や文字だけでは、なかなか作業状況は的確に情報化することはできません。
そこで必要になるのがアローダイアグラム、というわけです。
この記事のまとめ
・アローダイアグラムは作業の順序と時間を視覚的に表した図。
・メンバー同士でタスクの流れを共有し改善点を見つけることができる。