
「プログラミングを勉強してIT人材になりたい!」
「でも、何から勉強すればいいか分からない…」
そんな悩みを持つ人も多いのではないでしょうか。
きょうは、そんな方にまず実践してほしいことをご紹介します。
それはメールの管理です。
「そんなのITに何の関係があるの?」という声が聞こえてきそうですが、関係があります。
メール管理を通じて、いま教育現場でも導入が始まった「プログラミング的思考」を学ぶことができるからです。
この記事では、なぜメール管理がIT人材になるための第一歩と言えるのかを詳しく解説していきます。
プログラミングとは…「処理手順を考えること」
こちらの記事でも紹介しましたが、プログラミングとは処理手順を考えることです。
2020年4月から小学校で始まった「プログラミング教育」で提唱されているプログラミング的思考も同様のことを指しています。

プログラミングと聞くと、プログラミング言語でコードを書くこと。
そう考えがちですが、コードを書くことはプログラムを表現するための手法の1つに過ぎません。
人間が処理手順を考えて、それをコンピュータに理解させることができれば、必ずしもプログラミング言語でコードを書くことは必要ないのです。
例えば、プログラミング言語を使用せずにソフトウエアを開発する「ノーコード開発」という手法もあります。
メールソフトの仕分けルール
もっと身近にプログラムをコンピュータに理解させる方法があります。
それがメールの仕分けルールの設定です。
例えば、マイクロソフトのメール管理ソフト「Outlook」。
以下のような画面で、処理手順を設定すると、コンピュータが自動的にメールを振り分けてくれます。

この仕分けルールでは、件名に「シフト」という文字が含まれているメールが届いたら、コンピュータがアラームを鳴らします。
そして、画面に「シフトに関するメールが届きました」という通知を表示させ、「シフト」フォルダにメールを移動させます。
Outlook上では「仕分けルール」となっていますが、まさにこれはプログラミングです。
処理手順を考えて、コンピュータを意図した通りに動かしているからです。

Outlookでは、さらに「例外処理」の設定を行うこともでき、もう少し複雑な処理も行うことができます。
どういう仕分けルールなら使いやすいのか。
特定の範囲のメールを効率的に集めるにはどうすればいいのか。
仕分けルールの内容は人によって様々ですが、こうした処理手順を考えることで、コンピュータを自分の思い通りに動かす感覚を学ぶことができます。
「プログラミングを学ぶ=コードを書く」ではなく、まずこうした身近なソフトウェアの機能を使ってプログラミングを体験してみることをお勧めします。

きょうのまとめ
・プログラミングとは処理手順を考えること
・メールの仕分けルール設定でプログラミングができる
・コードを書く前にコンピュータを動かす感覚を体験しよう