ITパスポート試験

【結論】「ITパスポートに将来性ある?」「あります」

この記事でわかること

  • 結論)ITパスポートには将来性があり、合格することは今後ますます重要になっていく
  • 理由)高校の新必修科目「情報Ⅰ」と同等レベルのITリテラシーの証明になるから

ITパスポート試験は「取得しても意味がない」、「実務に使えない」と言われることもありますが、そんなことはありません。

ITを学び直したい社会人にとって、とても意味のある試験です。

そして、その重要性は今後ますます上がっていくことが予想されます。

その背景にあるのが、高校の授業で新たに必修科目になった「情報Ⅰ」の存在です。

この記事では、ITパスポートと情報Ⅰの関係性を紐解きつつ、なぜ社会人がITパスポートを取得することに意味があるのかについて解説していきます。

ITパスポートとは?

ITパスポートの概要については、こちらの記事をご覧ください。

ITパスポートは、ITを学び直したい社会人がまず勉強するのに、うってつけな試験です。

ITの知識のみならず、会社の運営に関わるビジネス知識も広く学ぶことができます。

高校で必修化された「IT教育」

さて、このITパスポート試験は、2021年にシラバス6.0が発表され、学習内容が大幅に変更されました。

なぜ、変わったのかというと、高校で必修化された「情報Ⅰ」との整合性をとるためです。

情報Ⅰとは、新しい学習指導要領の下で、2022年度から高校で必修化された新科目です。

学ぶ内容は次の通りです。

「情報Ⅰ」で学ぶこと

  • 情報社会の問題解決
  • コミュニケーションと情報デザイン
  • コンピュータとプログラミング
  • 情報通信ネットワークとデータの活用

プログラミング,モデル化とシミュレーション,ネットワーク(関連して情報セキュリティを扱う)とデータベースの基礎といった基本的な情報技術と情報を扱う方法とを扱うとともに,コンテンツの制作・発信の基礎となる情報デザインを扱い,更に,この科目の導入として,情報モラルを身に付けさせ情報社会と人間との関わりについても考えさせる。

引用元:高等学校学習指導要領(平成30年告示)情報編

端的に言えば、将来的にますます重要になると考えられるプログラミングやコンピュータに関する素養を子どもたちに身につけさせるのが「情報Ⅰ」という科目です。

「情報Ⅰは高校の科目の話で、なぜITパスポートと関連があるの?」

こう疑問に思われた方もいるかもしれません。

実は、AI戦略2021」という国の方針をまとめた文書の中で、「ITパスポート試験等の高等学校等における活用の促進」が掲げられています。

子どもたちのIT(デジタル)リテラシーを高めていくために、「ITパスポート試験を学校教育にもっと導入していこうよ!」というお話です。

でも、高校生たちは学校の授業でIT(デジタル)リテラシーを学ぶ「情報Ⅰ」を必ず履修することになっています。

ですから、それに加えて、活用するITパスポート試験の内容のレベルが、情報Ⅰよりも低くなってしまうことはあってはいけません。

そのために内容を見直して発表されたのが、2021年のシラバス6.0です。

つまり、ITパスポート試験に合格すれば、2022年度から始まった高校生必修科目の「情報Ⅰ」と同等の知識を得ることができるわけです。

すでに働いている社会人の皆さんに、是非お伝えしたいポイントはここです!

国がIT(デジタル)リテラシーの底上げを図るために、高校生のITリテラシー教育に力を入れ始めたといっても、すでに高校を卒業している社会人はどうすればよいのかと途方に暮れてしまいます。

高校の授業に出るわけにもいかないですし、そのまま学習せずにいるわけにもいかない。

そこで役に立つのが、ITパスポート試験です。

ITパスポート試験は、高校生の新必修科目の「情報Ⅰ」に対応しているわけですから、この試験に合格すれば、いまの高校生と同じ内容を学習することができます。

つまり、

ITパスポートに合格すれば、高校の新必修科目「情報Ⅰ」と同等レベルのITリテラシーが身に付く

シラバス6.0を発表するにあたって、ITパスポート試験を実施する情報処理推進機構も、以下のようにコメントしています。

今回の改訂が、情報Ⅰを学習した学生によるiパスの活用度合いの増加、及び情報Ⅰを学習していない社会人の対象知識のアップデートにつながり、わが国全体のデジタルリテラシー向上に大きく寄与することを期待しています。

引用元:情報処理推進機構ウェブサイト(強調筆者)

大事な表現があったので、もう一度繰り返します。

情報Ⅰを学習していない社会人の対象知識のアップデート

これこそが、社会人がITパスポート試験に合格することの意味です。

ITパスポート試験に合格していれば、新しい必修科目「情報Ⅰ」を履修している世代が後輩・部下になったとしても、引け目を感じることがありません。

自分もIT(デジタル)リテラシーを持っていると胸を張って接することができるはずです

  • 結論)ITパスポートには将来性があり、合格することは今後ますます重要になっていく
  • 理由)高校の新必修科目「情報Ⅰ」と同等レベルのITリテラシーの証明になるから

ITパスポートは自分で参考書を買って独学しても合格できますし、より短期間で合格を目指したい人は通信講座がおすすめです。

ITだけでなく、社会人なら知っておくべき経営知識を学ぶことができる点も、企業から評価されています。