「そもそもITって、いつからあるの?」
そんな疑問をお持ちの方に、ITの歴史がわかるおすすめの書籍を紹介します。
ITはパソコンを使うことだけを指す言葉ではありません。
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ITとは情報活用技術のことで、パソコンが誕生する前から存在していました。
人類は私たちが想像するずっと昔から、様々なITを生み出し利用してきたのです。
パソコンはその長い歴史のほんの先っちょにあるに過ぎません。
これらの本を読めば、その歴史を垣間見ることができます。
IT全史 情報技術の250年を読む
著者はノンフィクション作家の中野明氏です。
情報通信や経済などに関する本を多数執筆されています。
中野氏が2017年に出版したのが「IT全史‐情報技術の250年を読む」です。
本書で語られているのは、18世紀末に誕生した「腕木通信」に始まる、人間が情報を伝えるために作り出した技術の変遷です。
その後、電気を使ったコミュニケーションが生まれ、現在は生活に欠かせないものとなったコンピュータが誕生するまでの歴史を豊富なエピソードを基にわかりやすく解説しています。
コンピュータ、どうやってつくったんですか?
著者は作家の川添愛氏。
言語学や自然言語処理を専門にされている方で、国立情報学研究所の特任准教授なども務めていました。
この本では、人間の世界にコンピュータの作り方を学びにきた妖精と、コンピュータに詳しい青年の会話形式で物語が進んでいきます。
コンピュータの歴史や仕組みを知らない妖精に、青年が分かりやすくポイントを解説していきます。
エンジニアではなく、作家ならではの優しく親しみやすい文体。初心者でも、わかりやすくコンピュータについて学ぶことができます。
コンピュータって:機械式計算機からスマホまで
著者はアメリカのスミソニアン航空宇宙博物館でコンピューティングのキュレーターを務めるポール・E・セルージ氏。
デジタルという発想やコンピュータ誕生の背景。それと平行して進められてきた電子工学の発展史を織り交ぜながら、現代のデジタル機器がどのようにして作られてきたのかを俯瞰して解説する1冊。
「そうだったんだ!」と、多くの気付きと学びを得られるはずです。
インフォメーション 情報技術の人類史
著者は科学史を専門とするアメリカ人作家のジェイムズ・グリック氏です。
2011年にアメリカで出版され、当時、ニューヨークタイムズ紙のベストセラーリストにも掲載されるなど話題となりました。
本書は600ページ近くにもなる大作で、読破するのは少し骨が折れます。
しかし、情報を伝える、活用するために人類が取り組んできた歴史が物語調でつづられていて、読みにくさは感じません。
特に情報を伝えるための手段という意味で、アフリカのトーキングドラムや文字やコンピュータを同列に位置づけている点が参考になります。
第1章、第2章だけでも読む価値があります。